アクアポニックスのデメリット(欠点)でよくある回答は、以下のとおりです。
- アクアポニックスの知名度が低い
- 人材不足(農業や養殖に詳しい人が少ない)
- アクアポニックス農場の初期投資が高い
これらはアクアポニックスのビジネスに携わる人のデメリットです。
しかし私のような趣味でアクアポニックスを楽しむ人には関係ありません。
そこで今回は、「趣味で行うアクアポニックスのデメリット4選」を解説します。
これからアクアポニックスをやる方の参考になれば幸いです。
趣味で行うアクアポニックスのデメリット4選
- 魚が死ぬことがある
- 野菜の根を洗うのが面倒くさい
- 冬に水温を維持できない
- 失敗の原因が分からず、対策できない
それぞれ解説します。
デメリット①魚が死ぬことがある
趣味で行うアクアポニックスのデメリット1つ目は、まれに魚が死ぬことです。
私はアクアポニックスを始める前の数年間、金魚を飼っていました。
多い時は50匹ほど飼っていたので、飼育経験に自信がある方です。
しかしアクアポニックスで金魚を飼ってみると、全然うまくいかなったです。
その後、魚が死んでしまう理由を調べて下記のことが分かりました。
【魚が死んでしまう理由】
- 水質管理ができていない
- エサの量が多い(少ない)
- 水流が強すぎる
- 水温が適していない
- 病気や寿命
アクアポニックスで魚が死んでしまう原因で最も多いのは、水質管理ができていないからです。
アクアポニックスの魚飼育でつまずかないように、水質管理が重要な理由や対策方法を解説していますので、ぜひご覧ください。
デメリット②野菜の根を洗うのが面倒くさい
趣味で行うアクアポニックスのデメリット2つ目は、野菜の根を洗うのが面倒くさいことです。
アクアポニックスでは水耕栽培を行うため、根の土を洗い流す必要があります。
何度も洗って真っ白な根を残します。洗う時には茎が折れたり、葉がちぎれたりしないように注意しなければいけません。
仮に土が残った状態で植えると野菜は根腐れして、水質が悪化します。
この洗う作業は、苗を植えるたびに行うので頻度も多いです。
「洗う手間を減らす方法はないの?」と思われた方に、手間を減らす方法を3つ紹介します。
- 種から育てる
- ハーブを植える
- 観葉植物を植える
それぞれ解説します。
1つ目は、苗ではなく種から育てる方法です。種を砂に植えて液体肥料で育てれば根を洗う作業は簡単です。砂は根にからまないのでサッと流せるからです。
2つ目は、ハーブを育てることです。ハーブであれば必要な分だけを少しずつ収穫できます。長期間で収穫すれば、根を洗う作業の頻度を減らせます。
3つ目は、観葉植物を植えることです。観葉植物は少ない栄養で十分育つので、一度植えれば1年以上栽培できます。野菜やハーブのように収穫できないのが残念ですが、魚飼育に重点を置く方は試してみてください。
アクアポニックスを維持していくために、自分に合ったやり方を見出す必要がありますね。
デメリット③冬に水温を維持できない
趣味で行うアクアポニックスのデメリット3つ目は、冬に水温を維持できないことです。
寒くなって水槽の水温が下がると、魚の元気がなくなり、水質管理に重要な微生物の働きも鈍ります。
「ヒーターを使えばよいのでは?」と考える方もいるかもしれません。
たしかにヒーターを使えば、快適な水温を維持できます。
しかし、屋外ではヒーターがあっても水温を維持できませんでした。
実例は次の記事を参考にしてください。
では、なぜ水温を維持できないのかを説明します。
1つ目は野菜ベッドを流れる水や野菜ベッドから水槽に流れ落ちる水が外気に触れ、水温が下がるからです。
2つ目は水槽にフタがないためです。浴槽のフタを開けたままにすると、お湯がぬるくなるのと同じですね。
水槽と野菜ベッドをつなぐハイプがあるため、フタの設置ができませんでした。
波板などに穴を開けて特製のフタを作成すれば対策できたかもしれませんが…。
これらの理由からヒーターで設定した温度を維持するのは難しいです。
結果的に冬はアクアポニックスを実践できずに、一般的な水槽飼育になってしまいました。
寒さに負けずに実践できる趣味のアクアポニックスは、寒さに強い魚と野菜を選んで実践する必要があります。
ちなみにデメリットと言えるかは分かりませんが、冬のヒーターの電気代は結構高いです。
デメリット④失敗の原因が分からず、対策できない
趣味で行うアクアポニックスのデメリット4つ目は、失敗の原因が分からず、対策できないことです。
例えば、「野菜が育たない」という課題に直面した際に、その原因を正確に把握することは難しいです。
栄養不足、日光不足、水の過不足などの原因が考えられますが、実際には複数の原因があり、対策しづらいです。
アクアポニックスでは失敗した原因を考察しながら1つずつクリアしていく必要があります。
「私はこうやって解決しましたよ!」と言えるように、これからも実践を続けていこうと思います。
以上!ご覧いただき、ありがとうございました。