こんにちは、ふぁんです。
3年間、屋内でアクアポニックスをやってきましたが、遂に屋外で実践することになりました。
ティラピアを飼育しながら、野菜を育てます。
今回は約60日間のティラピア飼育の実践記録やアクアポニックスの中型キットについてお伝えします。
この記事はこんな人にオススメ♪
- ティラピア飼育を検討している人
- 屋外でアクアポニックスを実践したい人
- DIYでアクアポニックスをやりたい人
私は株式会社アクポニの中型キットを使用します。
この記事でお伝えしたいことは下記の3点です。
ティラピアは、
- 水質悪化や水温変化にとても強い
- 食欲旺盛でフンが多い
- 10日間、エサ無しでも死なない
このように感じた理由や経験談について記載します。
ティラピアの概要や飼育の目的、飼育スタンス
まずはティラピアの概要と飼育の目的をお伝えします。
ティラピアの概要
そもそもティラピアがどんな魚なのか、知っていますか?
株式会社アクポニのHPから引用(抜粋)します。
適温…24~30℃ 体長…20~40㎝ 養殖期間…6~8カ月 食性…雑食 飼育難易度…低
アクアポニックスで最も養殖される魚。味も美味しく海外では一般的に食される。飼育、自家繁殖が容易。寒さに弱く、冬にはヒーターが必須。
(出典)株式会社アクポニHP 『アクアポニックス養殖魚の種類【完全版】メダカからチョウザメまで』
少し補足します。
食用の補足
ティラピアはいずみ鯛と呼ばれています。
鯛と言われると美味しそうですね。
日本ではイオンが食用ティラピアを販売していますが、あまり馴染みがないです。
一方で海外の多くの国々で食されています。
飼育の補足
ティラピアは気性が荒く、縄張り争いをします。
縄張り争いや共食いの対策が必要です。
ティアピア飼育の目的
ティラピアを20㎝以上に成長させ、食べることが目的です。
アクアポニックスは野菜栽培だけではなく、魚を養殖できると知った時から、挑戦したいと考えていました。
誰でも入手できる市販のエサや水草を与えて、どこまで大きくできるかを試します。
飼育スタンス
私の養殖のスタンスは、以下のとおりです。
- エサをあげ過ぎない
- なるべく手間をかけない(あれこれ世話をしない)
- 誰でもマネできる飼育方法で実践する
エサを必要以上に与えて、無理やり大きくすることはしません。
1日に必要な量を飼育しながら見極めていきます。
また飼育はあれこれやらず、シンプルにしたいです。
もしやってみて、うまくいかなければ改善します。
アクアポニックスにティラピアを入れるまでの50日間
私は中型キットより先にティラピアを入手しました。
塩浴を行い、水や環境に慣れさせるためです。
まずはアクアポニックスに導入するまでの50日間、どのように管理したのかをお伝えします。
ティラピア到着1日目
8月中旬に株式会社アクポニよりティラピアを入手しました。
体長3㎝前後の16匹。
死着無しです。(その後も1匹も死んでません。)
2日かけて移動してきました。
その間にフンをたくさんしています。
ティラピアが発送される数日前にプラ舟に水50ℓを準備しました。
カルキを抜き、バクテリアを入れて、エアーポンプを稼働させています。
ティラピアが到着してから、すぐに25℃の水温に慣れさせました。
そして0.5%の塩浴を行いました。
ティラピア飼育のスタートです!
ティラピアの2日目~50日目までの飼育
設置場所などの基本情報や具体的に行った飼育に分けて説明します。
設置場所などの基本情報
以下の内容が前提となります。
- 屋外(直射日光あり、屋根あり、雨なし)に設置
- 日光は野菜だけでなく、魚にも当たる
- 8月中旬から10月初旬の水温は23℃~35℃の間で変化していた
- 水温変化が激しい時は7℃ほど上下することもあった
- エアーポンプで酸素を供給している
- 猫や鳥の対策のために波板を使用
屋外は直射日光の影響を良くも悪くも受けますが、うまく活用したいです。
具体的に行った飼育
初日に塩浴を開始し、1週間後に半分(25ℓ)の水を入れ替えました。
水替えの次の日からエサやりを始めています。
1日2回、3分程度で食べきれる量です。小さいティラピアが食べられるようにすり鉢で細かくしました。
水温変化が激しい時でもティラピアの食欲は衰えなかったです。
立ち上げから2週間後に再度25ℓの水替えを行いました。この水替えで塩浴は終了です。
塩浴にも適応し、輸送期間も含めて10日間のエサ無しにも耐えました。
その後、立ち上げから1か月ほどで水がにごってきたので、別なプラ舟を用意し、ティラピアを引っ越しさせました。
40日目(水替えから10日目)にはティラピアが全く見えない…。
多少エサを増やしましたが、まさかここまで急激に変化するとは思っていませんでした。
直射日光も影響したと思います。
そしてこの日から中型キットが届くまでの10日間は、エサをあげずに放置しました。
水質検査は最悪でしたが、あえて水替えもしていません。
それはティラピアが水質悪化に強いことを確認したかったからです。
実際にすべてのティラピアが生きてました。
50日間の内、最後の10日間は飼育者として失格でしたが、ティラピアの生命力を実践で確認できました。
※本来は定期的な水替えをすべきです。
中型キットの組み立てと水槽の立ち上げ
次に中型キットの組み立てについてお伝えします。
今回私が使用するのは、株式会社アクポニの中型キットです。
これから紹介するのは、販売サイトでは確認できない生の情報です。
中型キット(届いたもの一覧)
たくさんの段ボールで届きます。
中身をザっと紹介します。
欠品などもなく、早速組み立てに取り掛かりました。
中型キットの組み立て
組み立ては説明書を確認するだけで十分です。
キットは驚くほど簡単に組み立てることができます。
私が作業した中で気を付けるべきだと思ったことが2点あります。
- パイプをしっかりつなぎ合わせること
- オートサイフォンの動作確認
つなぎ合わせるパイプが外れないように、ゴム製ハンマーなどで軽くたたくと良いです。
中型キット本体の骨組みには付属の接着剤を使うので、ゆるみがないように何度もパイプのかみ合わせを確認しました。
骨組みは手で触ってつながっているかを確認してください。
もう1つはオートサイフォンの動作確認です。
オートサイフォンの詳細は省略しますが、「野菜ベッドの水位が上下する仕組み」のことで、非常に重要な役割を担います。
オートサイフォンは水中ポンプが吸い上げる水の量を調整しないとうまく作動しません。
実際に水中ポンプで吸い上げた水を全て野菜ベッドに流すと、水は上下しませんでした。
吸い上げた水の一部を水槽に排水して、調整は完了です。
オートサイフォンにより約2分で野菜ベッドが満水状態になり、その後勢いよく下の水槽に排水します。
ティラピアをアクアポニックスに入れてからの10日間
最後にアクアポニックスにティラピアを入れた現況をお伝えします。
10月初旬、日中は暑い日けど、朝晩は少し冷え始めました。
汚い水(青水)からキレイな水に入れましたが、特にトラブルはなかったです。
その他に行ったことは以下のとおりです。
- 5リットルの青水を野菜ベッドに入れる
- ヒーターを設置して25℃に設定する
- ミミズを数匹野菜ベッドに入れる
- エサやりは1日1回行う
- 水質チェック
- 野菜を植える
上の3つ目は水槽立ち上げ日に行いました。
それぞれの補足をします。
青水は硝酸塩や亜硝酸塩が非常に多かったので、微生物の働きを確認できると思い、5ℓほど野菜ベッドに入れました。
3日目の水質チェックで硝酸塩や亜硝酸塩の反応があったことを確認。
8日目に再度水質チェックをしたら、亜硝酸塩と硝酸塩の反応がなくなっていました。
立ち上げたばかりなので微生物はまだいませんが、青水にいた微生物が働いている可能性は高いです。
次にヒーターの設置です。
ティラピアは寒さに弱いですし、突然寒くなる季節なので、ヒーターは早めに設置します。
ちなみに電源プラグはすべて防水仕様です。
3つ目のミミズは、畑から捕獲して数匹野菜ベッドに入れました。
野菜に必要な栄養を届けるためです。
こちらの記事でミミズの効果を説明しています。
エサやりは1日1回で様子見です。
水質の急激な変化により食べる量は少なくなり、食べ残ったエサを回収することもありました。
最後に立ち上げから1週間経ったので野菜を植えました。
本来はまだ微生物も栄養も不十分なので、育たない可能性があります。
でも、あえてどうなるかやってみます。
今回は苗を購入し、サニーレタス、水菜、春菊、白菜、イチゴを植えました。
それぞれの野菜の根をキレイにします。
植え付け完了です♪
最後に
今回はティアピア飼育、中型キットの組み立て、野菜の植え付けまでの約60日間についてお伝えしました。
今後は野菜とティラピアの成長記録を更新しますので、興味のある方はぜひご覧ください。
以上!ご覧いただき、ありがとうございました。