こんにちは、ふぁんです。
私は金魚飼育を10年、アクアポニックスを5年やってきました。多くの方に「アクアポニックスを気軽に楽しんでもらいたい!」と思い、ブログを書いています。
さて突然ですが、「金魚や熱帯魚を飼育する際に、水質チェックをしたことはありますか?」
ほとんどの方が水質チェックはしていない、と回答されるのではないでしょうか。
水質チェックをしない理由は、チェックしなくても金魚や熱帯魚は飼育できるからです。
アクアポニックスに出会う前は、私も水質チェックをせずに金魚を飼育していました。
しかしアクアポニックスでは、水質チェックをしないと失敗します。これも私の経験から言えることです。
【本記事の結論】アクアポニックスに水質検査キットは必要です。
では「なんで失敗し、魚が弱ったり、死んでしまうのか?」
それはアクアポニックスが魚・植物・微生物のバランスで成り立っているからです。
このバランスの主役になるのが微生物です。微生物は魚のフンを分解し、水槽の水質を安定させる役割を担っています。
そんな微生物は自然発生するのに水槽立ち上げから1か月ほどかかるので、水槽立ち上げ当初の水質は不安定です。
私の経験上、立ち上げ時に水質を悪化させてしまうと、その後に魚のエサを減らし、市販のバクテリアを入れても検査結果は悪い状態が続きました。
失敗談として、この記事で解説しています。
有毒な亜硝酸塩が基準値を超え、金魚にとって非常に危険な状態だったんです。どうにか金魚は持ちこたえましたが、毎日落ち着かなかった日々でした。
この経験を踏まえ、私は水質検査キットの使用をオススメします!
水質は目視だけでは確認できません。水質を数値化できるのが、検査キットです。
今回は、水質検査キットでまとめて確認できる6項目について紹介します。
検査キットの使い方
検査キットの試験紙を水槽の水に1秒浸して、1分間、乾かします。
そしてケースの色と比較して、値の確認をするだけです。
「Water change(=水替え)」となった場合は、早めに対処しましょう。
水質検査で確認できる項目6選
6つの検査項目は以下のとおりです。
- 塩素(Cl₂)
- 亜硝酸塩(No₂⁻)
- 硝酸塩(No₃⁻)
- ペーハー(pH)
- 炭酸塩硬度(KH)
- 総硬度(GH)
それぞれ解説します。
塩素(Cl₂)
水道水には、水の中の病原菌を殺すために塩素が含まれています。
塩素は魚や水草、微生物に有害なので、必ずカルキ抜きをしてください。一度カルキ抜きを使えば、その後塩素が増えることはありません。
カルキ抜きは100均(ダイソー)で売ってます。水替えの際にもカルキ抜きを忘れないように注意しましょう。
亜硝酸塩(No₂⁻)
エサの食べ残しや魚の排せつ物などが原因で発生したアンモニアは、微生物の働きで亜硝酸塩に変わります。
亜硝酸塩は魚にとって有害です。亜硝酸塩の濃度が高くなると、魚は酸欠で呼吸困難になってしまい、場合によっては死んでしまうこともあります。
亜硝酸塩が硝酸塩に分解されるまでは、エサの量を制限したり、少しずつ水替えを繰り返すなどの対策をしましょう。
硝酸塩(No₃⁻)
アンモニアは亜硝酸塩を経て、硝酸塩に変化します。
この変化も微生物の働きによるものです。硝酸塩はアンモニアや亜硝酸塩に比べて毒性は弱いですが、蓄積すると害になります。
アクアポニックスでは、植物が硝酸塩を栄養として吸収します。
硝酸塩の値が高い場合は、植物を増やしたり、魚を減らしたり、水替えを行います。
ペーハー(pH)
水中に溶けている水素イオン(H⁺)と水酸イオン(OH⁻)の量の釣り合いで値が決まります。
- 水素イオン > 水酸イオン →酸性(pH7より小)
- 水素イオン < 水酸イオン →アルカリ性(pH7より大)
- 中性はpH7.0
理想はpH6.8~7.0で、安全圏はpH6.5~7.5です。ただし最適なpH値は魚の種類によって異なります。
炭酸塩硬度(KH)
炭酸塩の含有量です。炭酸塩硬度とpHの値は相互依存します。
例えば炭酸塩硬度が高くなると、水はアルカリ性になりやすいです。
しかし炭酸塩硬度(KH)はそんなに気にする必要はないと思います。それは今まで何度も検査していますが、異常を示したことは1度もないからです。
総硬度(GH)
溶存カルシウム塩やマグネシウム塩の測定値です。
これらは魚や水草、バクテリアの生物代謝に影響を与えます。溶存カルシウム塩やマグネシウム塩の濃度が、「高いと硬水」、「低いと軟水」です。
総硬度(GH)も危険値になったことはありませんが、確認はしてくださいね。
アクアポニックスに水質検査は必要
アクアポニックスに水質検査キットは必要です。
- 塩素(Cl₂)
- 亜硝酸塩(No₂⁻)
- 硝酸塩(No₃⁻)
- ペーハー(pH)
- 炭酸塩硬度(KH)
- 総硬度(GH)
特に亜硝酸塩や硝酸塩の値を確認することで、微生物の働きを視覚化できます。魚の過ごしやすい環境かどうかを確認できると安心です。
危険値が出れば、魚や植物の数を調整したり、水替えをこまめに行えば良いです。金魚や熱帯魚をはじめて飼育される方なら、水質検査キットを事前に準備しておきましょう。
以上!ご覧いただき、ありがとうございました。